
PSEマークの表示方法について調べているものの、「そもそも何を表示すればいいのか分からない」「PSEマークを付ければそれで終わりなのか不安」と悩んでいませんか?
特に初めてPSE対応をする方ほど、ラベルに何を書けばいいのか、取扱説明書まで確認する必要があるのか、工場が用意した表示をそのまま使っていいのかが分からず、手が止まりやすくなります。
実際、PSEの表示方法は一律ではなく、丸形PSEか菱形PSEか、製品仕様や適用する技術基準によって確認すべき内容が変わります。
この記事では、PSEマークの表示方法について、ラベルと取扱説明書の両方から、初心者にも分かるように整理します。
- PSEマークの表示方法が分からず、何をどこまで確認すればいいのか知りたい方
- ラベルにPSEマークを入れれば終わりなのか不安な方
- 丸形PSEと菱形PSEで何が違うのか整理したい方
- ラベルだけでなく、取扱説明書まで確認する必要があるのか知りたい方
- PSEマークの表示方法が、単にマークを付けることではないと分かる
- 丸形PSEと菱形PSEで表示の考え方がどう変わるか整理できる
- ラベルと取扱説明書の両方を確認する必要がある理由が分かる
PSEマークの表示義務について
PSEマークの表示方法を考えるとき、最初に理解しておきたいのが表示義務の存在です。
多くの方は「PSEマークをラベルに入れること」が表示方法だと思いがちですが、実際にはそれだけではありません。
PSE対応では、製品に何を表示しなければならないのか、どのような情報を整理しなければならないのかが決まっています。
つまり、PSEマークの表示方法とは、マークの見た目だけの話ではなく、必要な表示事項を正しく反映することだと考えるべきです。
特に初心者の方は、デザインやラベル作成の話から入ってしまいがちですが、その前に「そもそも何を表示する義務があるのか」を理解しておかないと、後で手戻りが起きやすくなります。
ここではまず、PSEマークの表示方法を考える前提として、表示義務の基本を整理します。
PSEマークには表示義務というルールがある
PSEマークは、単に任意で付けるロゴではありません。
一定の条件を満たした製品について、必要な事項を適切に表示するというルールがあります。
そのため、PSEマークの表示方法を考えるときは、「マークをどこに置くか」よりも先に、何を表示しなければならないのかを確認する必要があります。
たとえば、PSE記号そのものだけでなく、届出事業者名や定格など、製品ごとに整理すべき表示事項があります。
ここを理解しないまま進めると、見た目はそれらしくても、必要な情報が不足したラベルになってしまうことがあります。
つまり、PSEマークの表示方法とは、マークを付ける作業ではなく、表示義務に基づいて必要事項を整える作業です。
表示義務は製品ごとに細かく異なる
PSEの表示義務は、すべての製品でまったく同じではありません。
製品の区分、仕様、適用される技術基準によって、確認すべき内容が変わります。
そのため、「他社製品のラベルを見て同じように作ればよい」「工場が出してきた表示案をそのまま使えばよい」とは限りません。
同じように見える製品でも、実際には表示の前提が異なることがあります。
特に輸入品やOEM製品では、海外向けの表示と日本向けの表示が一致していないこともあります。
初心者の方ほど、「PSEマークが付いているから大丈夫」と考えやすいですが、本当に重要なのは、その製品に必要な表示事項がきちんと整理されているかどうかです。
「PSEマークを付ければ終わり」ではない理由
実は、よくある誤解が、「PSEマークさえ付ければ販売できる」という考え方です。
しかし実際には、製品区分に応じて、ラベルに表示すべき内容や、取扱説明書で整理すべき内容があります。
実際、弊社では国内メーカーからも丸形PSEマークの取得依頼を受けますが、創業50年以上のメーカーであっても、表示義務を踏まえたラベルデザインや取扱説明書の文言整理に苦戦されることがあります。
それほど、PSEの表示義務は見た目以上に細かく、実務では判断が難しい領域です。
そのため弊社では、表示義務を満たすラベル案の整理だけでなく、取扱説明書に入れるべき文言の洗い出しまで行っています。
PSEマークの表示方法は丸形PSEと菱形PSEで変わる
PSEマークの表示方法を理解するとき、最初に確認したいのが、その製品が丸形PSEなのか、菱形PSEなのかという点です。
どちらも「PSEマーク付き製品」として見られますが、表示の考え方は同じではありません。
初心者の方ほど、「PSEマークが必要なら、同じようにラベルを作ればよい」と考えがちです。
しかし実際には、製品区分によって表示で確認すべき内容が変わります。
そのため、ラベルや取扱説明書の細かな話に入る前に、まずは丸形PSEと菱形PSEの違いを押さえておくことが大切です。
丸形PSEと菱形PSEの違いは「登録検査機関名の有無」が大きい
丸形PSEと菱形PSEの違いはいくつかありますが、表示方法の観点で初心者がまず押さえたいのは、登録検査機関名が表示に関わるかどうかです。
丸形PSEでは、一般的にPSEマーク、届出事業者名、定格などを整理して表示していきます。
一方で、菱形PSEでは、それに加えて登録検査機関名の表示が関わります。
そのため、見た目はどちらもPSEマーク付きラベルでも、同じ感覚で作ってよいわけではありません。
特に、丸形PSEの例をそのまま菱形PSEに当てはめると、必要な表示の考え方がズレることがあります。
つまり、丸形PSEと菱形PSEの違いは、単にマークの形が違うだけではなく、表示で確認すべき項目が変わることにあります。
その中でも、初心者にとって最も分かりやすい違いが、登録検査機関名の有無です。
PSEマークの表示方法は一律ではない
ここまで見てきたように、PSEマークの表示方法は、
丸形PSEか菱形PSEかによって変わります。
ただし、実務ではそれだけで決まるわけではありません。
大前提として、PSEマークの表示方法はすべての製品で一律ではなく、製品ごとの条件によって変わります。
そのため、「PSEマークはこれを書けば終わり」「このラベル例をそのまま使えばよい」と単純に考えるのは危険です。
実際には、製品区分だけでなく、仕様や性能、構造によっても、確認すべき表示内容が変わることがあります。
初心者の方ほど、正解のテンプレートを探したくなるかもしれません。
しかし、PSE対応では一つの型ですべてを処理できるわけではなく、製品ごとに必要な表示事項を整理することが重要です。
製品区分によって表示方法は変わる
まず分かりやすいのが、製品区分による違いです。
すでに見たとおり、PSEには丸形PSEと菱形PSEがあり、この違いによって表示で確認すべき項目が変わります。
つまり、同じ「PSEマーク付き製品」であっても、どの区分の製品なのかによって、表示の前提は同じではありません。
この区分を曖昧なままにしてしまうと、ラベルに何を載せるべきか、どこまで確認すべきかの判断もズレやすくなります。
そのため、PSEマークの表示方法を考えるときは、まず自社製品がどの区分に当たるのかを確認することが出発点になります。
製品仕様や性能によって必要な表示も変わる
表示方法に影響するのは、製品区分だけではありません。
実際には、製品の仕様や性能によっても、確認すべき表示内容が変わります。
たとえば、同じようなカテゴリの製品に見えても、定格や構造、使い方の前提が違えば、表示で注意すべきポイントも変わります。
つまり、「このジャンルの製品だから、前に見たラベルと同じでよい」とは限らないということです。
特にPSE対応では、製品仕様と表示内容が一致していることが重要です。
見た目がそれらしくても、仕様に合っていない表示になっていれば、正しく整理できているとはいえません。
そのため、表示方法を考えるときは、マークの有無だけでなく、その製品がどのような仕様・性能を持つのかまで踏まえて確認する必要があります。
他社のラベルをそのまま真似してはいけない
ここまでの話をまとめると、PSEマークの表示方法は、丸形PSEと菱形PSEの違いだけでなく、製品仕様や性能によっても変わります。
だからこそ、他社製品のラベルを見て、そのまま真似するのは危険です。
一見よく似た製品でも、製品区分、定格、仕様、販売主体が違えば、必要な表示事項も同じとは限りません。
また、工場が過去案件で使ったラベル案を出してきたとしても、それが今回の製品にそのまま当てはまるとは限りません。
初心者の方ほど、「似た製品のラベルがあるなら、それを参考にすれば早い」と考えがちです。
もちろん参考にすること自体は悪くありませんが、そのまま流用するのではなく、自社製品に必要な表示になっているかを確認することが大切です。
PSEマークの表示方法は、見本を写す作業ではなく、その製品に必要な表示事項を整理して反映する作業です。
その前提を持っておくことで、ラベル作成や説明書作成での手戻りを減らしやすくなります。
具体的なPSEマークの表示方法(経済産業省の表示例で見る)

ここでは、経済産業省が示している考え方をもとに、一般的な菱形PSEと丸形PSEの表示の違いを見ていきます。
PSEでは、販売時にPSEマークの表示が必要であり、表示項目としてはPSEマーク、届出事業者名、そして特定電気用品では登録検査機関名が基本になります。
さらに、製品によっては技術基準省令解釈の「表示の方式」に従って、定格電圧、周波数、消費電力、二重絶縁構造の記号など、個別の表示事項が追加で求められます。
菱形PSEの表示で確認すべきこと
菱形PSEは、特定電気用品に付される表示です。
初心者の方がまず押さえたいのは、菱形PSEではPSEマークだけで完結しないという点です。
経産省の整理でも、特定電気用品ではPSEマーク、届出事業者名に加えて、登録検査機関名の表示が関わります。
つまり、菱形PSEのラベルを見るときは、「菱形のマークがあるか」だけではなく、誰の名義の製品か、どの検査機関が関わっているか、定格などの基本仕様がどう表示されているかまで一体で確認する必要があります。

たとえば、今回の参考例であるLIXILのウォッシュレット付き便座のような製品では、菱形PSEマークの近くに検査実施した登録検査機関のの表示があり、さらに事業者名、定格電圧、周波数、定格消費電力などが並んでいます。
初心者向けに一言でいえば、菱形PSEの表示で一番分かりやすい特徴は、登録検査機関名が表示の一部として関わることです。
ここが、後で見る丸形PSEとの大きな違いになります。
丸形PSEの表示で確認すべきこと
丸形PSEは、特定電気用品以外の電気用品に付される表示です。
経産省の整理では、丸形PSEでもPSEマークと届出事業者名は基本で、さらに製品ごとの「表示の方式」に応じて、定格電圧、周波数、定格消費電力などを表示する必要があります。
たとえば経産省の手引書では、直流電源装置のように二重絶縁構造のものにあってはその記号を表示するといった個別ルールも示されています。
つまり、丸形PSEだからといって丸いPSEマークだけを載せればよい」という話ではありません。

今回の参考例であるダイソンのドライヤーを見ると、丸形PSEマークのほかに、型番、事業者名、定格電圧、周波数、消費電力、二重絶縁の記号、さらに浴槽やシャワーの近くで使用しないことを示す記号が並んでいます。
ヘアドライヤーのような製品では、また、このラベルからはS-JQAマーク認証を取得していることも分かります。
つまり、丸形PSE製品の実際のラベルには、PSEの法定表示に加えて、安全上の注意表示や任意の認証マークが併記されることがあります。
取扱説明書内でのPSEマークの表示方法
PSEマークの表示方法というと、製品本体のラベルや銘板だけを思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、実際のPSE対応では、それだけでは足りません。
製品本体に何を表示するかだけでなく、安全上必要な情報や使用上の注意を、取扱説明書でどう伝えるかまで含めて考える必要があります。
つまり、PSE対応における「表示」は、本体ラベルだけで完結するものではなく、説明書に書かれる内容まで含めて整理すべきものです。
取扱説明書にも表示義務が関わる理由
取扱説明書が重要になるのは、本体ラベルだけでは伝えきれない情報があるからです。
たとえば、使用上の注意、禁止事項、誤使用を避けるための警告などは、限られたラベル面積の中ですべてを載せられるとは限りません。
そのため、取扱説明書は単なる付属資料ではなく、安全に使ってもらうための表示の一部として考える必要があります。

たとえば、これは先日私が購入したヨーグルトメーカーの取扱説明書です。
この製品は丸形PSEの製品ですが、説明書を見ると「安全上のご注意」として、警告や注意がかなり細かく整理されています。
実務では、こうした注意喚起は適当に書いてよいものではなく、警告の高さを3cm以上にしなければならないといったことや、この注意喚起を書かなければならないといったことまで、JIS Cで事細かく決まっています。
つまり、取扱説明書は単なるおまけではなく、PSE対応における重要な実務の一部です。
技術基準によって取扱説明書の表示義務は変わる
ここで注意したいのは、表示義務はいつも同じではないという点です。
実務では、技術基準として別表第八を使うのか、JISC を使うのかによって、取扱説明書に求められる表示や注意喚起の内容が変わることがあります。
つまり、取扱説明書に何を書くべきかは、一律に決まるものではありません。
同じ丸形PSEの製品であっても、どの技術基準を適用しているかによって、表示義務の中身そのものが変わるという現実があります。
そのため、他社の説明書をそのまま参考にしたり、以前使った文言を流用したりするだけでは不十分です。
まずは、その製品にどの技術基準が適用されているのかを確認し、その基準に沿って必要な注意喚起や表示内容を整理する必要があります。
よくある質問
- PSEマークが付いていれば、そのまま販売して大丈夫ですか?
-
いいえ、PSEマークが付いているだけでは足りません。
重要なのは、その製品に必要な表示事項が正しく整理されているかどうかです。たとえば、事業者名、定格、取扱説明書の注意事項などが不足していれば、見た目にPSEマークがあっても安心はできません。 - 工場からもらったラベル案をそのまま使ってもいいですか?
-
そのまま使うのは危険です。
同じように見える製品でも、販売主体、製品区分、仕様、適用している技術基準が違えば、必要な表示も変わります。特に輸入品やOEM製品では、海外向けの表示が日本向けの要件と一致していないことがあります。 - 丸形PSEなら簡単で、あまり気にしなくていいのですか?
-
そうではありません。
菱形PSEより確認項目が少ないように見えることはありますが、丸形PSEでも、PSEマーク、届出事業者名、定格、注意表示、取扱説明書の記載内容などをきちんと整理する必要があります。丸形だから簡単、と考えて進めると見落としが出やすくなります。 - 菱形PSEと丸形PSEで、いちばん分かりやすい違いは何ですか?
-
初心者の方にとって分かりやすい違いは、登録検査機関名の表示が関わるかどうかです。
ただし、本当の違いはそれだけではありません。製品区分によって、前提となる確認の重さや、表示の考え方そのものが変わります。
まとめ|PSEマークの表示方法は「マークを付けること」ではありません
PSEマークの表示方法というと、マークをラベルに入れることだけをイメージしがちですが、実際のPSE対応はそれほど単純ではありません。
表示義務では、PSEマークだけでなく、事業者名や定格、製品によっては登録検査機関名、さらに取扱説明書に記載すべき注意事項まで含めて整理する必要があります。
また、表示義務はすべての製品で同じではなく、丸形PSEか菱形PSEか、製品仕様や性能、どの技術基準を適用しているかによって変わります。
そのため、他社のラベルや説明書をそのまま真似すればよいわけではありません。
大切なのは、見本を写すことではなく、自社製品に必要な表示事項を一つずつ確認し、ラベルと取扱説明書を一体で整えることです。
PSEマークの表示方法で迷ったときは、まず「この製品に本当に必要な表示は何か」を整理するところから始めるのが、手戻りを減らすいちばん確実な方法です。

何を確認すべきか分からない段階でも大丈夫です。
製品確認から必要書類、工場とのやり取りまで、分かりやすくご案内します。
