
PSEマーク(認証)について調べているものの、「そもそも何から確認すればいいのか分からない」「できるだけ最短・最安で進めたい」と悩んでいませんか?
電気製品を日本で販売するには、
製品が電気用品安全法の対象かどうかを見極め、
必要に応じて適切な手続きを進める必要があります。
しかし、製品区分の判断、必要書類の確認、
検査対応、表示ルールの整理まで、
実際には分かりにくい点が多く、
自己判断で進めると余計なコストや手戻りが発生しがちです。
だからこそ、「自己流で進めて途中でつまずいた」という相談が後を絶ちません。
例えばよくあるのは、中国工場の
「PSE取得済み」という言葉を信じてそのまま輸入したところ、
書類の不備や基準の不一致が発覚して最初からやり直しになったケースです。
中には、検査費用の追加請求が重なり、当初予算の数倍に膨らんでしまった事業者もいます。
そうした失敗を経て私たちのもとに相談が来るのは、2パターンです!

の方々です。
具体的には、
「大手は高すぎる、しかし自己流でやって失敗した」というジレンマに陥り、
身動きが取れなくなる方が非常に多いのが実情です。
その結果として、藁をも掴む思いで専門の代行業者を探し回った挙句に、
最終的に弊社へたどり着くというケースが今では大半を占めています。
つまり、多くの事業者様が遠回りをし、
多大なコストを支払った末に、
ようやく確かな解決策を見つけているというのが現在の縮図なのです。
わたしたち、日本PSEマーク取得代行センターは、
丸形PSE認証に特化した取得代行業者として、
これまで500件以上の支援実績があります。
数多くの案件を通じて、
どこで時間と費用がかかりやすいのか、
どうすれば無駄を減らして進められるのかの
ナレッジを蓄積してきました。
この記事では、
PSEマーク(認証)の基本から、
対象製品の考え方、取得の流れ、費用を抑えるコツ、
最短で進めるための実務ポイントまで、
全体像を分かりやすく解説します。
この記事を読み終えたころには、
PSE対応の全体像と優先順位が明確になり、
自社製品に必要な対応を迷わず判断できるようになります。
・自社製品にPSEマークが必要かどうか分からない…
・PSE認証の手続きや基準が複雑で困っている…
・なるべく早く、なるべく安く取得したい…
・PSE認証取得で失敗したくない・・・
・PSEマーク(認証)とは何かが分かる
・自社製品が対象かどうかの判断方法が分かる
・最短・最安で進めるための考え方が分かる
・安心して販売準備を進めるための全体像が分かる
PSE認証を甘くみた会社の惨状をご存じですか?
「中国メーカーからPSE認証は取得済みと言われたから安心」と思っていませんか?!
実際には、仕入れ先のメーカーから
提出されたテストレポートが不十分だったり、
別製品のレポートだったりして、
その結果、販売直前や販売後に問題が発覚するケースは少なくありません。

1. 「PSE認証は取ってある」と言われて中国から仕入れたのに、実際は何も担保されていなかった
多くの輸入会社はメーカー側の「PSEは取得済みだ」という説明を盲目的に信じて、
製品の輸入を強行してしまいます。
しかしながら、いざ日本での販売直前になって詳細を確認すると、
国内法で求められる適切な基準を全く満たしていないことが発覚します。
その結果として、せっかく仕入れた在庫を一点も販売できず、
全てのプロセスを最初からやり直さなければならないという「最悪の事態」に陥ってしまうのです。
2. 経済産業局からテストレポートの提示を求められ、まともな試験資料がないことが発覚
具体的には、輸入会社がメーカーから「認証済み」と聞いていたにもかかわらず、
実際に提出されたのは内容が極めて不十分な資料だった、という事例が非常に多く見られます。
あるいは、ようやく提出された資料が、法的な根拠として全く認められない
不適切なレポートだったというケースも少なくありません。
その結果として、日本国内での適法な販売というビジネスの前提条件そのものが、
一瞬にして崩れ去ってしまうのです。
3. 英語のレポートを確認できず、実は別製品の試験成績書だった
よくあるケースとして、
「書類が英語だから大丈夫だろう」と安易に判断し、
内容を細かく確認せずに流してしまう輸入事業者が後を絶ちません。
しかしながら、後になって中身を詳しく精査してみると、
型番も仕様も全く異なる「別製品」のレポートだったという衝撃の事実が発覚します。
当然ながら、
これでは日本の法律におけるPSE対応を裏付ける根拠としては、一切認められないのです。
4. 試買テストで引っかかり、販売停止になる
具体的には、せっかく苦労して市場に出した後であっても、
関係機関による「試買テスト」によって不備が判明するケースがあります。
その結果として、即座に出品停止や販売停止という極めて厳しい処分に追い込まれてしまいます。
さらに言えば、ここで失うのは目先の売上だけではありません。
これまで積み上げてきたビジネス上の信用までもが、一瞬にして止まってしまうのです。
5. 大手企業への納入案件が破談になる
具体的には、量販店や商社、あるいは法人顧客への納入を目前に控えた非常に重要なタイミングで、PSE関連資料の不備が発覚するケースが後を絶ちません。
その結果、先方の担当者から
「コンプライアンス上、このままでは製品を受け入れられない」という
極めて厳しい判断を下されてしまいます。
したがって、それまで多大な時間をかけて積み上げてきた大型の商談であっても、
一瞬にして全てが白紙へと戻ってしまうのです。
6. リコール対応に発展し、利益どころか大赤字になる
さらに深刻なケースとして、
販売後に製品の欠陥や手続きの不備が発覚した場合には、
即座に「リコール(自主回収)」という地獄のような対応を迫られます。
たとえば、
既にお客様の手元にある製品の回収作業をはじめ、
返金処理、代替品の再発送、さらには連日の問い合わせ対応や謝罪対応まで、
想像を絶する工数が必要になります。
その結果として、
莫大な人件費や物流費が重くのしかかってしまいます。
したがって、最終的には販売で得た利益など一瞬で吹き飛び、
売上を遥かに上回る多額の損失(大赤字)を抱えることになってしまうのです。
7.工場の選定基準が分からず、PSE取得に対応できない工場を選んでしまった
具体的には、価格や納期といった目先の条件だけで工場を選んでしまった結果として、
製造の現場で深刻な問題が次々と浮き彫りになります。
例えば、安全性を裏付ける必要な技術資料を一切出せない、
あるいは肝心の部品管理がずさんであるといった事態です。
さらに、日本独自の表示ルールや出荷前検査に対して、
工場側が全く協力してくれないというケースも少なくありません。
万が一このような状況に陥ると、プロジェクトの途中で別の工場へ切り替えたり、
大幅な設計変更を余儀なくされたりします。
その結果、当初の予定よりも開発時間とコストが膨大に膨れ上がってしまうのです。
したがって、PSE認証の取得においては、
「メーカーが大丈夫と言ったから」といった曖昧な判断だけで進めるのは絶対に避けるべきです。
なぜなら、そのような根拠のない確信こそが、
最終的にビジネス全体を揺るがす致命的な失敗に直結するからです。
PSE対応を甘く見ると、販売停止、大手への納入破談、最悪の場合はリコールに発展することもあります。
ここでは、PSE認証を軽く考えた会社が陥りがちな失敗例を紹介します。
工場選定を誤ると、必要資料が出ない、
検査に対応できない、部品管理ができないなど、
取得そのものが進まない原因になります。
販売停止や信用失墜、回収対応を防ぐためにも、
仕入れ前の段階から
工場の適性、製品区分、レポート内容、表示、必要手続きを
一つずつ確認することが重要です。
電化製品を販売する上で必要なPSEマークとは?

まずは基礎として、PSEマークとは何かを分かりやすく解説します。
一言で言うと、PSEマークは「日本国内での電化製品の販売許可証」のようなものです。
私たちの生活に身近な家電製品やモバイルバッテリーなどには、このマークが付いています。
このマークが表示されていない対象製品は、国内での製造・輸入・販売が法律で禁止されています。
忙しい方向けに、絶対に押さえておくべき3つのポイントをまとめました。
① PSEの意味
PSEは 「Product Safety Electrical appliance & materials」の
頭文字をとったものです。
つまり、このマークは「電気用品安全法」という法律の基準をクリアしていることを証明するものです。
なぜなら、この法律は火災や感電などを防ぐために定められているからです。
② 電気用品安全法の証
このマークは、「電気用品安全法」という法律の基準をクリアしていることを証明するものです。
この法律は、火災や感電など、電化製品による事故を防ぐために定められています。
厳しい検査や試験に合格した安全な製品だけに、
この「許可証」としてPSEマークを表示することが許されます。
③ PSEマークがないと国内で販売できない
これが事業者にとって最も重要な結論です。
対象となる電気用品(457品目)については、
PSEマークがないと
日本国内での販売は違法となります。
■製造業者も
■輸入業者も
すべてが規制の対象です。つまり「知らなかった」では済まされない必須条件ですので、
電化製品を扱う際は必ず確認が必要です。
「菱形」と「丸形」の2種類のPSEマークとは
それでは次に、
「菱形PSE」と「丸形PSE」の違いを分かりやすく解説します。
そもそも、日本で流通するPSEマークには
「菱形」と「丸形」の2種類が存在します。
具体的には、これら2つのカテゴリーは、
経済産業省が定めた独自基準によって厳格に分別されています。
しかしながら、どちらのマークであっても、
電気用品安全法の対象であることに変わりはありません。
したがって、いずれのマークが表示される製品であっても、
国の定める安全基準を等しく満たしていなければならないのです。
「菱形PSE」と「丸形PSE」の違いとは?特定電気用品の分類と検査プロセスを解説

| 区分 | マーク | 定義 | 対象品目数 | 検査プロセス(最大の違い) |
| 特定電気用品 | 菱形◇ | 国が指定した品目(アダプター、ケーブル等) | 116品目 | 【第三者機関の検査が必須】登録検査機関による製品試験+工場検査が必要 |
| 特定以外の電気用品 | 丸形〇 | 上記以外の品目(多くの家電、バッテリー等) | 341品目 | 【自主検査でOK】事業者が自ら基準適合を確認(第三者の強制検査はなし) |
① 特定電気用品(菱形PSE):116品目

国が「特定電気用品」としてリストアップした116品目です。
ACアダプターや電源プラグなど、構造上、不具合が起きると広範囲に影響が出やすいものなどが指定されています。
【ポイント:第三者機関(登録検査機関)が介入する】
具体的には事業者の自己確認だけでは販売できません。
国が登録した第三者の検査機関に依頼し、
厳格な製品試験と工場の設備検査(適合性検査)を受けて、
証明書の発行を受ける必要があります。
② 特定電気用品以外の電気用品(丸形PSE):341品目

出典元:経済産業省 特定電気用品以外の電気用品(341品目)一覧
特定電気用品以外の全ての対象製品です。
「特定以外」という名称ですが、
リチウムイオン蓄電池(モバイルバッテリー)や電気ストーブなど、
扱いを誤れば重大な事故につながる製品も多数含まれます。
【ポイント:事業者が自ら責任を持つ】
第三者機関による強制的な検査はありませんが、
基準適合確認検査といって、「安全基準を満たしていること」を
事業者が自ら確認する義務があります。
※自社に専門家や検査設備がない場合は、
外部のPSE認証取得代行業者や検査業者に依頼して
基準適合確認を行うのが一般的です。
オススメのPSEマーク取得代行業者一覧はコチラ
どんなときにPSEマークが必要なのか?

原則として「これから電化製品を販売したい」と考えたとき、
具体的にどのような立場でPSE対応が必要になるのでしょうか。
大きく分けると2つのシチュエーションに分けることができます。
①国内で製造して販売する
あなたが「メーカー」となる場合です。
自社工場で電化用品を製造し、市場に出す場合、
製造事業者としてすべてのPSE義務を負います。
- 必要なこと: 事業の届出、技術基準への適合確認、自主検査、PSEマークの表示。
- 注意点: 組み立てだけを行う場合でも、
- 最終製品として完成させる工程を担うなら「製造事業者」となります。
②海外から輸入して販売する
ここが最も誤解が多いポイントです。
海外工場から製品を仕入れて日本国内で販売する場合、
日本の輸入事業者が「製造業者と同等の責任」を負います。
- 必要なこと: 海外工場任せにしてはいけません。
- 管轄の輸入者が経済産業局へ事業届出を行い、技術基準の適合を確認する義務があります。
- 注意点: 海外の工場が欧米向けの安全規格(CEやULなど)を持っていても、
- 日本のPSE基準を満たしていなければ販売できません。
- 中国輸入製品は、特に偽物のPSE認証レポートを持っている場合が多くあります。
ここで、よくある販売パターンを例に見てみましょう。
AmazonなどのEC販売、
自社ブランドでのOEM・ODM、
照明器具などの自作品販売も、
実際にはPSEの考え方では誰が責任を負うのかを整理することが重要です。

ケース①:EC(Amazon等)で提出を求められた
「出品停止」などのトラブルで気づくケースです。
近年、Amazonや楽天などのECモールでは、
電化製品の出品審査が非常に厳格化されています。
実際には商品画像にPSEマークがあるだけでは不十分です。
- 必要なこと: 経済産業省への「届出書の写し」や、検査機関が発行した
- 「適合証明書(菱型の場合)」、自主検査記録などの根拠書類の提出を求められることがあります。
- 注意点: これらを用意できない場合、
- 即座に出品取り消しやアカウント停止のリスクがあります。
ケース②:OEM/ODMで自社ブランドとして販売する
工場に製造を委託し、自社ブランドで売る場合です。
この場合、「誰が届出事業者(=責任者)になるか」の整理が重要です。
- 国内工場に委託する場合:
- 工場側が製造事業者として届出を行い、あなたの会社は単なる「販売店」となるケースが多いです。
- 海外工場に委託して自社で輸入する場合: あなたの会社が「輸入事業者」として
- PSEの全責任を負い、マークの近くに表示する事業者名もあなたの会社名になります。
ケース③:照明器具などの電気製品を自作して販売する
照明器具などの電気製品を自作し、自社で販売する場合です。
ハンドメイド作品やオリジナル商品として小規模に販売する場合でも、
電気用品安全法の対象製品であれば、PSE対応が必要になることがあります。この場合も、「誰が製造事業者(=責任者)になるか」を整理することが重要です。
自社で製作して販売する場合:
あなたの会社、またはあなた自身が「製造事業者」としてPSE上の責任を負うことになります。
必要に応じて、
事業の届出、技術基準への適合確認、自主検査、
PSEマークの表示を行う必要があります。
外注先に一部加工を委託していても、
最終的に自社で完成させて販売する場合:
一部の部品加工や組立を外注していても、
最終製品として完成させ、市場に出す立場であれば、
基本的にはあなたの側が製造事業者として扱われます。
商品別PSEの注意点
ここまで見てきたように、PSE対応が必要になる場面は、
国内製造・輸入販売・EC販売・OEMなどさまざまです。
ただし、実際の取得手続きや確認すべきポイントは、
販売形態だけでなく、どの製品を扱うかによっても大きく変わります。
要するにPSEマークの取得手続きは、すべての電気製品で同じではありません。
必要な資料は製品ごとに異なる
たとえば、ドライヤーでは、ヒーター、モーター、温度ヒューズ、サーマルプロテクターなどの
安全部品が重要になります。
見た目が似ている製品でも、
内部構造や使用部品が異なれば、そのまま同じ資料を使えるとは限りません。
モバイルバッテリーは、リチウムイオン蓄電池としての安全性が重視される製品です。
特に、中国工場から受け取ったテストレポートがそのまま
日本のPSE対応に使えるとは限らず、
試験項目の不足や、別製品のレポートが
流用されているケースもあります。

LED照明器具は、電源方式や構造によって必要な確認内容が変わりやすい製品です。
照明器具本体だけでなく、
内蔵電源や付属部品の扱いまで含めて確認しないと、
あとから追加試験や表示修正が必要になることがあります。
このように、PSE対応は「電化製品だから全部同じ」ではなく、
商品ごとに注意点がまったく違うのが実情です。
とはいえ、そもそも自社製品がPSE対象かどうか分からなければ、
次の手続きにも進めません。
そこで次に、PSE対象かどうかを自分で調べる方法を解説します。
PSE対象かどうかを調べる方法
まず結論からいうと、経産省のサイトはかなり見にくいです。
自分で一覧や解釈例をたどって調べることもできますが、
実際には品目名が独特で分かりにくく、判断に迷うことも少なくありません。
PSE対象かどうかを早く正確に知りたいなら、
経済産業省に問い合わせて確認するのが
いちばん確実で早い方法です。
その前提を踏まえたうえで、
ここでは自分でPSE対象かどうかを調べる方法を簡単に紹介します。
ステップ1:まず「商品名」ではなく「電気用品名」で当てに行く

出典元:経済産業省 特定電気用品以外の電気用品(341品目)一覧
PSE対象かどうかを調べるときは、
まず経済産業省の電気用品名の一覧ページを見に行き、
該当しそうな品目を探します。
経産省は、特定電気用品116品目と、
特定電気用品以外の電気用品341品目を公表しています。
つまり、ネットショップの商品名やカタログ名で探すのではなく
、「法令上は何という電気用品名に当たるか」で探す必要があります。
経産省には、
代表的な製品例をイラスト付きで解説した
「電気用品名の解説」ページもあるため、
まずは一覧とあわせて確認すると見つけやすくなります。
それでもまったく分からない場合は、経済産業省に問い合わせるのが一番早いです。
ステップ2:迷うものは経産省の対象・非対象の解釈例を見る

出典元:経済産業省 安定水素発生装置(PDF形式:117KB)
一覧を見ても判断が難しい場合は、経済産業省の対象・非対象の解釈事例を確認します。
経産省自身も、対象か否か判断が難しい製品について、運用解釈事例を公開しています。
ただし、正直にいうと経産省のサイトは少し見にくいです。
そんなときは、「電気用品別一覧」のページから、
該当しそうな項目を一つずつ見ていくのが実務的です。
たとえば水素生成器であれば、
交流用電気機械器具の「医療用物質生成器」の欄に、「安定水素発生装置」という
解釈例PDFが掲載されています。
そこでは、この製品を特定電気用品以外の電気用品である
「医療用物質生成器」として扱うと明記されています。
PSE対象製品一覧
ここまで紹介した方法で、ある程度PSE対象かどうかを調べることができます。
ただし、
経済産業省が公開している一覧は、
法令上の「電気用品名」で記載されているため、
普段使っている商品名とは一致しないことがほとんどです。
そのため、自分の製品がどの電気用品名に該当するのかを
理解することが重要になります。
参考として、ECサイトやカタログで使われている名称と、
法律上の電気用品名が異なる代表例を紹介します。
特定電気用品(菱形PSE)の代表例
特定電気用品は、
事故リスクが高い製品として指定されており、
第三者認証機関による適合性検査(菱形PSE)が必要になります。
代表的な製品例としては次のようなものがあります。

| 一般的な商品名 | 電気用品名 |
| ACアダプター | 直流電源装置 |
| ウォッシュレット便座 | 電気便座 |
| レーザー脱毛器 | 高周波脱毛器 |
| マッサージチェア | 電気マッサージ器 |
これらの製品は、登録検査機関による適合性検査を受けたうえで、
菱形PSEマークを表示する必要があります。
特定電気用品以外(丸形PSE)の代表例
丸形PSEの対象となる製品は、一般的な家電製品の多くが該当します。
これらは、
事業者自身が技術基準への適合を確認し、
自主検査を行ったうえでPSEマークを表示します。
代表的な製品例は次のとおりです。

| 一般的な商品名 | 電気用品名 |
| ドライヤー | 毛髪乾燥機 |
| 水素生成器 | 医療用物質生成器 |
| LEDポーチライト | LED照明器具 |
| モバイルバッテリー | リチウムイオン蓄電池 |
| 電気ケトル | 電気湯沸器 |
| 個室ブース | その他の電気機械器具付家具 |
特に中国輸入やOEM製品では、
製品仕様や電源構造によってPSE対象になるかどうかが変わるケースもあります。
そのため、判断に迷う場合は、事前に専門家や経済産業省へ確認しておくことが重要です。
PSE認証取得の具体的な流れ
ただしPSEマークを表示して販売するには、シールのように貼ればよいわけではありません。
実際には、電気用品安全法で定められた手続きを順番にクリアしてはじめて、
適法に販売できる状態になります。
しかも、菱型PSE対象製品と丸形PSE対象製品では、必要な対応が同じではありません。
菱型PSEでは登録検査機関による検査が必要になり、
実際には、丸形PSEでは事業者が自ら技術基準への
適合確認検査や自主検査を行うことが求められます。
この違いを理解せずに進めると、無駄な手戻りや販売停止リスクにつながります。
ここでは、製造事業者・輸入事業者が行うべきPSE取得の実務フローを、
菱型と丸形に分けながら、具体的に解説していきます。
Step 1. 事業者としての届出
まずは国に対し、電気用品の製造(または輸入)事業を開始することを正式に宣誓します。
- 期限: 事業開始の日から30日以内
- 提出先: 事業所を管轄する経済産業局
- 重要ポイント: 「電気用品製造(輸入)事業届出書」を提出します。取り扱う製品がどの「型式の区分」に該当するか、正確な分類が求められます。
Step 2. 技術基準の適合確認
最も重要かつ、専門知識を要する工程です。製品が国で定められた「技術上の基準」をクリアしているかを検証します。
- グローバル基準の罠: 海外製品の場合、CEやULといった国際規格をクリアしていても、
- 「日本の技術基準」への適合証明が別途必須となります。
- エビデンスの構築: 厳格な試験を実施し、
- その結果を詳細な試験レポートとして整備・保管する必要があります。
Step 3. 適合性検査(※特定電気用品「菱型」のみ)
※「特定電気用品(菱型PSE)」のみ対象
実際には特に高い安全性が求められる製品群については、
国が登録した検査機関による二重のチェックが必要となります。
- 製品試験: サンプルを提出し、構造や性能が基準を満たしているか実証します。
- 工場検査: 製造工場の品質管理体制が適切か、現地調査(または書面審査)を受けます。
- 証明書の発行: 合格後に交付される「適合性証明書」が、
- 菱型マークを表示するための絶対条件となります。
Step 4. 自主検査・記録の作成と保管
製品を世に送り出す直前の最終防衛線です。「全数検査」を行い、品質に妥協がないことを証明します。
- 全数検査の義務: 出荷するすべての製品に対し、外観、絶縁耐力、通電検査などを実施します。
- 3年間の記録保持: 検査結果は書面に残し、検査日から3年間保管する義務があります。記録なき検査は、法律上「未実施」とみなされます。
Step 5. 表示
すべての義務を果たして初めて、PSEマークを製品に刻むことができます。
- 表示の3原則:
- PSE記号: 指定の形状(菱型 or 丸形)
- 事業者名: 日本国内で責任を負う「届出事業者名」を明記(海外メーカー名のみは不可)
- 定格仕様: 電圧、消費電力などの技術情報
- プロのアドバイス: 表示のサイズや位置は厳格に規定されています。
- 特に輸入品の場合、輸入事業者名(貴社名)の欠落は即、販売停止のリスクに直結するため、細心の注意が必要です。

PSEマーク取得の手順をより詳しく知りたい方は、PSEマーク取得の全手順をご覧ください。
基準適合確認と混同しやすい、自主検査とは?

手続きフローの中で、多くの事業者がつまずきやすいのが「自主検査」です。 「メーカーを信じて仕入れたから大丈夫」は非常に危険な認識です。
自主検査とは、「届出事業者(あなた)の責任において、
製品が技術基準に適合しているかを最終確認するプロセス」のことです。
これは、菱型(特定電気用品)・丸形(特定以外)に関わらず、
すべてのPSE対象製品で義務付けられています。
自主検査の基本と方法
さらに法律上、製造または輸入した電気用品は、原則として、
出荷するすべての製品について検査を行わなければなりません。
検査の方法は、製品の区分(特定か、特定以外か)や種類ごとに省令で定められていますが、
基本的には以下の項目を確認します。
- 外観検査: 破損や変形がないか、表示は正しいか。
- 絶縁耐力試験: 規定の電圧をかけても絶縁が破壊されないか(感電しないか)。
- 通電検査: 正常に動作するか。
実務上のポイント: 輸入事業者の場合、自社に検査設備がないことも多いでしょう。
その場合、海外工場や外部の検査機関に検査を委託しても問題ありません。
ただし、その場合でも「検査記録」を入手し、
自社で管理・保管する責任は製造または輸入事業者にあります。
【重要】検査記録に書くべき7つの項目
検査を行ったら、必ず「検査記録」を作成します。
要するに「検査しました」というメモ書きでは認められません。
経済産業省令で定められた、以下の事項が網羅されている必要があります。
- 電気用品の品名及び型式の区分
- 検査を行った年月日
- 検査を行った場所
- 検査を行った者の氏名
- 検査を行った電気用品の数量
- 検査の方法
- 検査の結果
記録の保存期間は「3年間」
- 製品が売れて手元になくなっても、記録は残しておく必要があります。
- 立ち入り検査などが入った際、この記録を提示できないと法令違反となります。
まとめ
PSEマーク制度は、複雑に見えますが「安全な製品以外は流通させない」という
シンプルな目的のために作られています。
正しい知識と手続きを踏めば、それはあなたの扱う製品への「信頼の証」となります。
ルールを正しく理解し、安全なビジネスを展開しましょう。
表示とは

「製品にPSEマークが入っているから大丈夫」 そう思って安心していませんか?
実は、PSEマークがあるだけでは不十分であり、販売できません。
つまり電気用品安全法では、マークのすぐ近くに「責任者は誰か」などを
併記することが厳格に定められています。
これらが揃って初めて「正規の表示」とみなされます。
逆に言えば、これらが欠けている製品は、たとえ中身が本物でも
「違法品(偽造品の疑いあり)」として扱われます。
そして厄介なことに、これらは製品ごとに表示内容がすべて違うのです。
① 必ずセットで表示すべき項目(基本)
表示のルールは製品によって細かく異なりますが、
原則として製品本体の見やすい場所に、
以下の4要素を近接して(ひとまとめにして)表示する必要があります。
- PSE記号(菱型◇ または 丸形〇)
- 型番(型式)
- どの製品かを特定するためのモデル名。検査記録と照合するために必須です。
- 届出事業者名
- 製造または輸入の事業届出を行った日本の会社名(または承認された略称)。
- ※ここが海外メーカー名のままだと違反です。
- 定格
- 定格電圧(V)、定格消費電力(W)、定格周波数(Hz)など。
② 菱型(特定電気用品)だけの追加ルール
リスクの高い「菱型PSE」の場合、上記の4点に加え、もう一つ必須項目があります。
- 登録検査機関名(またはそのロゴ)
- 適合性検査を行った第三者機関(JET、JQA、TÜVなど)の名称が必要です。
- 菱型マークの中に機関名が入っていないものは、架空表示(偽物)の可能性が高いと判断されます。
③ よくある表示ミス(NG例)
せっかく検査を通したのに、表示の方法を間違えて回収騒ぎになるケースが後を絶ちません。以下のポイントを必ずチェックしてください。
- × シールがすぐに剥がれる・文字が消える
- 容易に剥がれない方法(銘板シール、刻印、印刷など)である必要があります。水や油で拭いても文字が消えない耐久性も求められます。
- × 会社名の表記ゆれ・勝手な略称
- 届出書に記載した通りに表記する必要があります。「株式会社」を勝手に省いたり、英語表記に変えたりする場合、事前に国への「略称承認申請」が必要です。
- × 貼る場所がないから貼らない
- 原則は「本体」への表示ですが、電球などの小さな製品や電線など、本体への表示が困難な場合に限り、パッケージ(包装)への表示が認められることがあります。自己判断せず、必ずルールを確認しましょう。
④ 【重要】パッケージ・取扱説明書への記載義務
「本体にシールを貼れば終わり」ではありません。
製品ごとの技術基準(別表)において、
取扱説明書やパッケージへの「注意書き」が
義務付けられているケースが多くあります。
- 例: 「浴室では使用しないこと」「警告:分解禁止」などの具体的な文言。
- 例: LED電球の場合、パッケージに調光器対応の可否を目立つように記載する義務など。
これらもPSE対応(技術基準適合)の一部です。
つまり記載が漏れていると基準不適合となるため、本体の表示だけでなく、同梱物や外箱の記載内容まで徹底した確認が必要です。

PSEの表示方法についてより詳しく知りたい方はPSEマークの表示方法のご覧ください。
罰則・リスク
次は電気用品安全法に違反した場合のリスクについて解説します。
結論から言うと、「PSEマークがない製品」は、
販売することはもちろん、
販売目的で陳列することさえも法律で禁止されています。
実際には違反が発覚した場合、単なる注意では済みません。
「事業の存続」に関わる重大なペナルティが課されます。
行政処分・ビジネス上のリスク
経済産業省の立入検査や、消費者からの通報で違反が発覚すると、以下の処分が下されます。
- 販売停止命令: 該当製品だけでなく、そのカテゴリ全体の販売を禁じられる場合があります。
- 回収命令(リコール): 既に販売した製品を、事業者の全額負担で回収・返金しなければなりません。
- 事業者名の公表: 「法令違反事業者」として、社名や違反内容が経産省のWebサイトでさらされます。
- ECモールの凍結: Amazonや楽天などでは、即時の出品削除やアカウント停止(BAN)措置が取られます。
【実例】大手企業でも容赦なし「業務停止処分」
「自分たちのような小さな店ならバレないだろう」
「工場が大丈夫と言っていたから」
というのは大きな間違いです。
過去には東証一部上場企業(当時)であっても、
厳しい処分が下されています。
事例:コーナン商事への厳格な処分(2014年) 大手ホームセンター「コーナン商事」は、
中国などから輸入した家電製品について、法律で定められた安全検査(PSE手続き)を怠っていました。
- 違反の原因: 「海外の工場がPSEマークを貼って納品していたので、検査済みだと思い込んでいた
- (自社での確認義務を怠った)」。
- → 輸入事業者(コーナン)が自ら責任を持って行うべき検査を実施せず、
- 記録も保管していなかったことが発覚。
- 処分の内容: 経済産業省より業務改善命令および、
- 家電製品のPSEマーク表示禁止処分を受けました。
- これにより、同社は最長3ヶ月間、家電製品(約1,000品目)を販売できなくなりました。
- 結果: 店頭から商品が消え、対象商品の自主回収(返金対応)に追われることとなり、巨額の特別損失と社会的信用の失墜を招きました。
出典元:経済産業省ニュースリリース等
【実例】製品欠陥によるリコール(全品回収)
手続き上のミスだけでなく、製品の安全性に問題があった場合、
即座に「リコール(回収・返金)」となります。
以下は、経済産業省が公表している実際のリコール事例です。
リコールの事例は、経済産業省の日付順リコール製品情報で発表されています。
出典元:経済産業省 リコール情報

電気ケトルのお湯が噴き出す(2014年2月公表) 輸入販売された「電気ケトル」において、本来とは異なる部品が混入していたことが判明。
- 危険性: 使用環境によっては、注ぎ口から熱湯が噴き出し、火傷をする恐れがある。
- 対応: 使用中止の呼びかけとともに、製品の自主回収(返金・交換)を実施。
- (出典:経済産業省 リコール情報 260204-1)
インバーターの発熱・発火リスク(2014年2月公表) 車などで使われる「DC-ACインバーター」の冷却構造に不備があった事例。
- 危険性: 内部基板の冷却がうまくいかず、警報機能も正常に作動しない恐れがあり、最悪の場合、異常発熱や発火に至る可能性がある。
- 対応: 対象製品の無償交換・修理。
- (出典:経済産業省 リコール情報 260202-1)
プロジェクター用ランプの破裂(2014年2月公表) 交換用ランプにおいて、製造上の不具合で強度が不足しているものが混入。
- 危険性: 使用中にランプが破裂し、ガラス片が飛び散る恐れがある。
- 対応: 対象製造ロットの無償交換。
- (出典:経済産業省 リコール情報 260205-1)
PSEマークには偽物があるって知っていますか?

市場には、残念ながら「偽物のPSEマーク」がついた製品が出回っています。
ここで言う「偽物」とは、製品自体がコピー品であるかどうかは関係ありません。
「正規の手続き(検査・届出)を経ていないのに、勝手にPSEマークが表示されている状態」
これがPSEにおける偽物(不適正表示)の正体です。
特に中国のECサイトや、コンプライアンス意識の低い工場から
仕入れる場合、「マークは印刷しておいたよ(検査はしていないけど)」というケースが実際に存在します。
これを見抜くためのポイントを解説します。
① 「マークだけ」は疑え(表示の不備)
第7章でも触れましたが、最もわかりやすい偽物は「PSEマークしか印刷されていないもの」です。
- 事業者名がない: マークの横に日本の輸入事業者名(あなたの会社名など)がない。
- 検査機関名がない(菱型の場合): 菱型PSEなのに、JETやJQAなどの機関名が入っていない。
これらは一目で「法令を理解していない業者が作った」とわかります。正規の手続きを踏んでいれば、必ずセットで表示されるはずだからです。
② 「書類」と「現物」の整合性チェック
見た目は完璧でも、中身が伴っていないケースです。
これを防ぐには、工場から提出された「試験レポート(CBレポート等)」や「適合証明書」詳しく見る必要があります。
- 型番の一致: レポートに記載された型番と、仕入れようとしている製品の型番は完全に一致していますか?(「似ているからOK」は通りません)
- 写真の一致: レポートに添付された製品写真と、手元の製品は同じ外観ですか?
- 有効期限: 証明書の期限は切れていませんか?
「別の製品の証明書を使い回している」という手口は非常によくあります。
③ 【保存版】仕入先任せにしないチェックリスト
海外工場や商社から「PSE認証取得済みです」と言われたとき、
鵜呑みにせず以下の項目を自ら確認してください。
| チェック項目 | 確認のポイント |
| □ 証明書の確認 | 「適合性証明書」や「試験成績書」のコピー(またはPDF)を入手したか? |
| □ 発行元の確認 | その証明書は実在する検査所が発行したものか? |
| □ 定格の確認 | 日本の電圧(100V)や周波数(50/60Hz)に対応した仕様になっているか? |
| □ ACアダプターの確認 | 本体だけでなく、付属のアダプターにも正しくPSE表示があるか? |
| □ 事業者名の表示 | 製品本体に、輸入元となる「自社の社名」を表示するスペースや準備はあるか? |
まとめ:最終責任は「あなた」にある
もし偽装表示の製品を販売して事故が起きた場合、
「工場が嘘をついていた」という言い訳は通用しません。
要するに日本の法律上、輸入販売したあなた自身が最終責任を負うことになります。
怪しいと感じたら、専門の代行業者や検査機関に相談するなど、
石橋を叩いて渡る慎重さがあなたのビジネスを守ります。
PSEマーク取得の費用は数百万円かかるのがザラ

その認識は捨ててください。
大手検査機関に依頼すれば1,000万円以上かかるケースもザラにあります。
もはや「検査費用」というレベルではなく、「開発費(R&D)」と同等の予算感を持たなければ、
プロジェクト自体が頓挫します。
なぜ、そこまで膨れ上がるのか。費用が青天井になる「真の理由」を解説します。
1. 費用が1,000万円を超えるケース
単なる家電製品ではなく、以下のようなケースでは請求額の桁が変わります。
① 「蓄電池・バッテリーシステム」の別格さ
リチウムイオン蓄電池の試験は、危険性が高く、
試験期間も長期間(数ヶ月単位)に及ぶため、
基礎費用だけで高額です。
さらに、セル(単電池)の認証が取れていない場合や、
組電池(パック)としての制御回路(BMS)の試験が複雑化すると、
1,000万円を超える場合もあります。
② 「大型・産業用機器」の特殊性
持ち運びできないような大型機器の場合、試験機材を工場に持ち込むか、
巨大な試験設備を借り切る必要があります。
- 輸送費・設置費: 検査対象を動かすだけで数百万円。
- オンサイト試験費: 検査員を長期拘束し、現場で試験を行う特別対応費。
③ 「未完成品」の泥沼修正ループ
試験機関でNGが出るたびに、
設計変更→試作→再試験を繰り返す。
この「対策費」と「再試験費(および試験所のキャンセル・再予約費)」が積み上がると、当初300万円の見積もりが、終わってみれば1,500万円になっていた、という話は業界ではよくある話です。
2. 費用の構成:なぜ「安く」できないのか
PSEのコスト構造は、製品が複雑になればなるほど
「指数関数的」に増えます。
| コスト要因 | 内容 | 金額感のイメージ |
| 部品試験の積上げ(マトリョーシカ状態) | トランス、モーター、リレーなど、内部部品に認証がない場合、「部品1個につき数十万〜百万」の試験費が加算され続ける。 | 部品点数が多いほど青天井 |
| 電波暗室の占有(EMC試験) | ノイズ試験のための電波暗室は、24時間借りるだけで20万~30万円。対策に1ヶ月かかればそれだけで数百万飛ぶ。 | 時間がかかるほど青天井 |
| コンサル・技術支援費 | 海外工場と日本の法規の板挟みになり、技術的な翻訳・交渉・設計指示を行う高度なコンサルティング費用。 | 難易度が高いほど高額化 |
3. 結論:見積もりは「やってみないと分からない」
「最大でいくらかかりますか?」
この問いへの誠実な回答は「分かりません(上限はありません)」です。
試験を進める中で
「この部品がNGでした」「ノイズが基準値を超えました」となれば、
その都度、追加費用が発生します。
実際には、PSE取得とは、定価の商品を買うことではなく、
「日本の安全基準というゴールにたどり着くまで、
課金を続けるゲーム」に近い性質があります。

PSEマーク取得の費用を相場をさらに詳しく知りたい方はPSEマーク取得の費用相場をご覧ください。
事業者への警告
- 予算管理: ギリギリの資金でPSEに挑むのは自殺行為です。見積もりの2〜3倍のバッファ(予備費)が必要です。
- 撤退ライン: 「ここまで費用が膨らんだら開発を中止する」という損切りラインを決めておかないと、追加費用の底なし沼にハマります。
正しいPSE認証を最短で取得する方法
実際には、対象判定のミス、資料不足、中国工場の不完全なレポートなどが原因で、
何度もやり直しになるケースが少なくありません。
最短で進めるためには、
まず 自社製品がPSE対象かどうか、菱形か丸形か を
正しく判定することが重要です。
ここが曖昧なまま進めると、必要な手続きや検査内容がずれてしまいます。
また、検査を始める前に、
工場から 仕様書、回路図、部品表、ラベルデータ、既存レポート などの
資料をできるだけ揃えておくことも欠かせません。
あとから資料不足が分かると、そのたびにやり取りが止まり、大幅な遅延につながります。
特に中国輸入やOEM案件では、
工場の「PSE取得済み」「レポートあり」という説明をそのまま信じないことが重要です。
実際には、別製品のレポートだったり、
日本の技術基準に足りていなかったりするケースも少なくありません。
つまり、PSE取得を最短で進めるコツは、
最初の段階で対象判定・資料確認・既存レポートの精査を終わらせておくことです。
これができれば、無駄な追加試験ややり直しを減らし、
結果として最も早く進めることができます。
よくある質問

ここまでの解説で触れきれなかった細かい疑問や、
実務で迷いやすいポイントをQ&A形式でまとめました。
【基礎・用語について】
- PSEは「認証」を取るものですか?それとも「取得」するものですか?
-
正確には「認証」ではなく、国への「届出(とどけで)」です。
一般的に「認証」と呼ばれることが多いですが、
法的には「事業者が国へ事業を届け出て、技術基準への適合を(菱型の場合は第三者機関で)検査確認し、
さらに出荷前に全数を自主検査をしてマークを表示する」という一連のプロセスを指します。
「PSE取得」という表現がビジネス上はよく使われます。
- 対象外の製品に、安心感のためにPSEマークを付けてもいいですか?
-
絶対にいけません(違法です)。
PSEの対象ではない製品(例:USB電源のみの雑貨など)に
PSEマークを表示することは、
消費者に誤解を与える「不適正表示」として法律で禁止されています。
- CEマーク(欧州規格)やULマーク(米国規格)があれば、PSEは不要ですか?
-
いいえ、代用できません。
海外の安全規格を取得していても、
日本国内で販売するには
日本の「電気用品安全法」の基準(PSE)を満たす必要があります。
ただし、国際的な試験データ(CBレポート)があれば、
PSEの手続きを一部簡略化できる場合があります。
- 個人事業主でもPSEの届出はできますか?
-
はい、可能です。
法人・個人を問わず、電気用品の製造・輸入販売を行う場合は届出が義務付けられています。
個人事業主でも「届出事業者」として責任を負うことになります。
【対象・非対象の判断】
- パソコン本体はPSEの対象ですか?
-
デスクトップやノートPCの「本体」は、原則として対象外です。
これらは「情報処理機器」に分類され、
現在の電安法では対象外となっています。
ただし、付属の「ACアダプター」や「電源ケーブル」はPSE(特定電気用品)の対象ですので、
そこにはマークが必須です。
- モバイルバッテリーは対象ですか?
-
はい、対象です(丸形PSE)。
2018年の法改正により、「ポータブルリチウムイオン蓄電池」として
規制対象になりました。
発火事故が多発しているため、
ECサイト等での監視も非常に厳しくなっています。
- USB接続の扇風機や加湿器は対象ですか?
-
基本的には対象外です。
ACアダプターを通さず、USBポート(5V)からのみ給電される機器は、
電圧が低いため法の対象外となるケースがほとんどです。
ただし、「ACアダプターがセットになっている場合」は、
そのアダプター自体が規制対象となります。
- カー用品(シガーソケット電源)は対象ですか?
-
対象外です。
電気用品安全法は「一般家庭のコンセント(AC100Vなど)」に
接続する機器を主な対象としています。
自動車のDC電源(12V/24V)のみで使用する機器は対象外です。
【輸入・OEM・表示について】
- OEMで自社ブランド販売する場合、誰の名前を表示しますか?
-
「日本の届出事業者」の名前を表示します。
製造を委託した工場(海外メーカー等)の名前ではありません。
日本で輸入事業の届出を行った
「あなたの会社名(または個人名)」を表示する義務があります。
- 輸入代行業者を使えば、自分は何もしなくていいですか?
-
いいえ、あなたが「輸入事業者」になるなら義務はあなたにあります。
代行業者が単なる「配送・通関の代行」である場合、
法的な輸入責任者は依頼主(あなた)になります。
逆に、代行業者が「日本国内の販売元」としてPSE届出を行っているなら、
あなたは単なる「小売店」という立場になります。
- 会社名を略して表示したいのですが
-
勝手に「(株)」としたり英語表記に変えたりすることは認められません。
承認を受ければ、その略称を表示に使用できます。
- Amazonで販売する場合、商品画像にPSEマークは必要ですか?
-
必須です。
Amazonの規約により、P
SE対象製品は、商品本体(またはパッケージ)に
PSEマークと事業者名が明記されている箇所の「写真」をアップロードする必要があります。
画像加工で付け足したものはNGです。
【検査・記録・手続き】
- 自主検査記録に決まったフォーマット(様式)はありますか?
-
特定のフォーマットはありません。
ただし、省令で定められた「7つの必須項目(品名、検査日、検査方法、結果など)」が
網羅されている必要があります。
これらを満たしていれば、Excel等のデータ管理でも紙の台帳でも問題ありません。
- 海外工場が「検査済み」と言っています。自社での検査は省略できますか?
-
省略できません。
輸入事業者には、日本国内での全数検査(自主検査)が義務付けられています。
ただし、海外工場に検査を「委託」し、
その詳細な検査記録を取り寄せて自社で確認・保管することは認められています。
- 届出内容に変更があった場合(社名変更・住所移転など)はどうすれば?
-
遅滞なく「変更届出」が必要です。
法人の代表者変更などは届出不要ですが、
会社名の変更や住所移転、工場の変更などは速やかに
管轄の経済産業局へ届け出る必要があります。
まとめ
PSEマーク(認証)は、単に製品にマークを付ければよい制度ではありません。
まず、自社製品が電気用品安全法の対象かどうかを見極め、
菱型PSEか丸形PSEかを正しく判定したうえで、
届出、技術基準への適合確認、必要な検査、自主検査、表示、記録保管までを
一つずつ進める必要があります。
特に注意したいのは、
「中国メーカーがPSE取得済みと言っていた」
「英文レポートがあった」
「工場に任せていた」といった
曖昧な確認では通用しないという点です。
日本で販売する以上、
最終的な責任を負うのは、
製造事業者または輸入事業者であるあなた自身です。
ここを誤ると、
販売停止、出品停止、納入破談、リコール、信用失墜といった
深刻なリスクにつながります。
一方で、
PSE制度は流れを正しく理解すれば、必要な対応は整理できます。
大切なのは、自己流で進めず、
対象判定、書類確認、表示内容、工場体制まで含めて、
最初の段階で正しく設計することです。
PSE対応は面倒な規制ではなく、
安全な製品を市場に流通させるための仕組みであり、
正しく対応できれば、それはそのまま事業の信頼につながります。
失敗しないためには、最初の判断と準備がすべてです。

何を確認すべきか分からない段階でも大丈夫です。
製品確認から必要書類、工場とのやり取りまで、分かりやすくご案内します。
