
【実録】「お湯が出るボタンがないのに、どうやって合格したんですか?」
北関東の有力問屋との大口契約が、経済産業局からの「一本の電話」で消えた日のことです。
PSEマークの偽物を掴まされた
ついに、うちの製品が認められた……!」
輸入事業者A社の社長は、大きな手応えを感じておられました。
依頼主は、北関東地方で絶大な影響力を持つ、地域密着型の有力な中堅問屋。
もともとA社は、中国から雑貨を輸入し国内の問屋に納品する、堅実な商社でした。
そんな長年のお得意様から、「新しく家電を扱いたい。お宅で電気ケトルを探せないか」という、
初めての家電輸入の依頼が舞い込んだのです。
「二つ返事で引き受けました。アリババでリサーチして、デザインも機能も優れたケトルをいくつかサンプルを取り寄せ、
提案し、話はトントン拍子に進みました。
工場側も『PSEレポートは完備している』と言っていましたし、実際に書類も送られてきましたから……」
しかし、その先に待っていたのは、輝かしい成功ではなく、経済産業局からの冷徹な宣告でした。
1. 「物理的に不可能な合格」当局が暴いたレポートの嘘

卸契約も決まり、初回ロットの入荷を控えたある日の午後。A社の社長のスマホが鳴りました。
「経済産業局です。貴社が届け出た電気ケトルの件で、確認したいことがあります。」
形式的な確認だろうと電話に出た社長は、担当官の言葉に耳を疑いました。
- 「提出されたレポート、肝心な『JPND(日本独自差分)』が丸ごと抜けていますね。」
- 「それ以上に重大な問題があります。この製品、傾けたらお湯が漏れますよね?」
担当官の追及は止まりません。
「日本のJIS規格では、転倒時に火傷を防ぐため、『転倒流水試験』に合格する必要があります。物理的に、お湯を出すためのロックボタンやスイッチなどの構造が不可欠なんです。この製品には、それが付いていない。」
「なのになぜ、お手元のレポートでは合格になっているんですか? おかしいですよね?」
この電話一本で、北関東の問屋との数百万円規模の卸契約は「即座に白紙」。
「法的リスクがある製品は扱えない」。昨日まで固い握手を交わしていた問屋の担当者は、表情を失っていました。
A社の手元に残ったのは、「売ることができない数千台の電気ケトルの山」と、「莫大な仕入れ債務」。
そして、「嘘のレポートで当局を欺こうとした」という消えない疑いの目だけでした。
2. なぜ、A社は騙されたのか? 「中国メーカー」と「紹介業者」の正体
なぜ、A社はこれほど致命的なミスに気づけなかったのでしょうか? そこには、日本のビジネス常識では考えられない「輸入ビジネスの闇」があります。

● 中国メーカーは「売るために、息を吸うように嘘をつく」
中国の工場にとって、テストレポートは「安全の証明」ではなく、単なる「売るための道具」に過ぎません。
「PSEはあるか?」と聞かれれば、内容が不備だらけでも、別の製品の流用でも、彼らは平然と「ある」と答えます。
素人のA社が、その巧妙な嘘を見抜くのは不可能でした。
● 「紹介業者」や「コンサル」も同様に危険である理由
今、国内には「中国でのPSE検査を安く紹介します」「PSE対応をコンサルします」という業者が溢れています。
しかし、彼らの多くもA社と同様に危険視すべきです。
なぜなら、彼らもまた「技術基準を読み解く力」を持っていないことが多いからです。
彼らがチェックするのは、送られてくる「PDF(書類)」の表面だけです。
- JISCの番号がなんとなく合っているか?
- 「JPND」という文字列がどこかに書いてあるか?
せいぜい、この程度しか見ません。
彼らは「書類の整合性」を確認するだけの事務屋であり、技術のプロではありません。
今回のような「お湯を止めるボタンがないのに合格している」という物理的な矛盾に気づく知見がないのです。
そんな業者を信じて進めることは、目隠しをして崖っぷちを歩くようなものです。
3. 弊社がA社を救った「技術基準への適合化コンサルティング」
絶望の淵にいたA社から相談を受けた弊社は、すぐに専門チームを編成しました。
私たちは、単なる「書類のチェック屋」ではありません。法律(技術基準)と製品構造の架け橋となる、技術コンサルタントです。

① PSE認証取得代行の受託と「全項目精査」
まずは弊社でPSE認証の取得代行を正式に受託。
届いたケトルを徹底的に確認し、JIS規格の数百ある条項を一項目ずつ、弊社で精査しました。
「JPNDと書いてあればOK」という甘い基準は捨て、絶縁距離、難燃性、そして問題の「転倒流水試験」の条件を徹底的に洗い出しました。
② 課題の顕在化と「構造変更」の直接指導
検査の結果、浮き彫りになった「物理的な不備」を一つずつ中国メーカーへフィードバック。
「JISに適合させるために、この部分にロック機構を追加」「このパッキンの材質を変更」と、
技術的な根拠を持って具体的かつダイレクトに指示を出しました。
メーカー側は当初「今までこれで売ってきた」と渋りましたが、
私たちが日本の法律の厳しさと必要な修正案を粘り強く伝え、
1個ずつ構造の変更を実施させ、JISへの完全適合を達成しました。
③ 信頼の回復と「正式適合品」としての復活
その結果、A社の電気ケトルは「一点の曇りもない正式なPSE適合品」として蘇りました。
そして、経済産業局への届け出も無事に完了しました。
最初に仕入れた在庫は、自社で国際送料を負担して返品しました。
そのあと、PSE認証を取り直したケトルと弊社が発行した詳細なテストレポートを携え、
A社の社長は再び北関東の問屋へ足を運びました。
そのあとに問屋側は、「ここまで構造から安全性を担保し、当局の指摘もクリアした。これなら安心できる」と、
無事に卸契約を再開してくれたのです。
4. あなたのレポート、実は「法律違反」ではありませんか?
これまでの支援経験から断言します。
- 「PDFで合格証をもらったから大丈夫」
- 「日本への輸出実績があると言われたから大丈夫」
その安心は、非常に危険です。 製品の「構造」と「技術基準」の不一致を見抜けないまま販売を続ければ、
いざ当局から「構造について」の電話がかかってきた際、
何も答えられずにビジネスが詰んでしまいます。
本来、これらのレポートの真偽や構造の適合性を大手検査機関に依頼すれば、
1件につき数万円から十数万円の「レビュー費用」が発生します。
しかも、不適合だった場合に「具体的にどう作り直せばいいか」まで教えてくれることはありません。
5. そのレポートが「本物」か、技術コンサルが今すぐ診断します
「A社の話は、他人事ではないかもしれない」 「当局や取引先から突っ込まれる前に、一度プロに見てほしい」
そんな不安を抱えているなら、今すぐ弊社の「PSEレポート無料診断」をご利用ください。 私たちは、一般的なコンサルのように「表紙」だけを見ることはしません。